『トラフィック』観てきました。アカデミ−監督賞受賞とやらの出来栄えを観てみようじゃないの、っていうのと、スティーブン・ソダーバーグの映画を全然観た事なかったのと、あと『スナッチ』でいい味出してたベニチオ・デル・トロが出てるのでにわかファンとしては要チェック、というわけでいそいそ出かけて来たわけですね。
なにはなくともベニチオ!デル!トロ!と鼻息荒く観はじめました。『スナッチ』の精悍な伊達男がいったいどんな演技を…と思ってわくわくしてましたら何だこのデブは!特にその「し」の字に突き出たオナカは一体…。特殊メイクか。
と意表を突かれてしまいましたが、よく観てゆくとこのたるんだ体型がいかにもありそうなリアリティを生んでいます。ホントにこういう刑事、いそう。と思わせる説得力。そして肩の力の抜けた男気演技。この点で共演のマイケル・ダグラスやキャサリン・ゼタ・ジョーンズよりも頭2つぐらい飛び抜けていたと思います。
というわけでなかなか良かったんですが、こちとら前の日に首を寝違えてまっすぐ前見てるだけで痛さに顔面がゆがむうえに、その日に限ってトイレが近くて後半はソワソワズキズキしながら観る羽目になり、映画にちっとも集中できなかったのが悔やまれるのでした。コンディション正常なら「傑作だ!」と鼻息荒かったかも知れません。
(2001年05月17日)