さて相変わらず流しの暗殺屋で貯金額を増やす拝一刀と大五郎。そんな彼等を柳生の手の者が頑張ってストーキングです。拝一刀を謀殺しようとして返り討ちに逢い、逆ギレしてしつこく復讐の機会を狙う柳生一族ですが、今回は明石柳生のくの一どもが股間から小刀を取り出しながら拝を襲います。
乳母車で徒歩ツーリングを堪能する拝親子。すると道ぱたの女芸人がくるくる回転しながら襲ってくるのでピンチです。これを倒してヤレヤレとツーリング再開ですが、今度は川でダイコンを洗っていた村娘たちが突如襲い掛かり、手持ちのダイコンを投げ付けて攻撃です。乳母車にドスドス突き刺さるダイコン!!こんな展開は後期の「必殺!」シリーズでも思い付きませんよ。
こんな調子でちょっと歩くとザコがワラワラわいて出てくる様子はまるでファミコンのスパルタンXのようでしたねえ。さすがの拝も5面ぐらいクリアしたところでライフが尽きて倒れますが、オプションの大五郎が体力回復アイテムとしてお供物のまんじゅうをガメてきたので頑張って面クリです。
今回残虐度はさらにエスカレート、くの一に取り囲まれた忍者が、一歩歩くごとに腕とか鼻とか耳とかを切り落とされて最後には丸太のようになって死んだり(しかしこの忍者、足を切断されても歩いてましたが)、乳母車から翼のように刃が生えてきて大五郎ごと敵にアタック、立ち並ぶ敵の足を刈り取ったり、拝が刀をひと振りすると敵の頭がまっぷたつになって切りかけのスイカみたいになったりと悪ノリが卒業式の不良のようにスパークします。ちなみに冒頭で襲いかかってくる柳生者が、元気よく頭のてんこすで刀を止めてから両手で刃を挟む、という全く新しい真剣白刃取りを披露していましたが、当然のごとく死にました。
ちなみにこの映画、アメリカB級映画の帝王ことロジャー・コーマンが試写で観て感動のあまり「この映画を作った奴ァ天才かキチガイだ!!」と叫び、その後アメリカで80年ごろ公開されて大ヒットしたそうです。なので80年代前半に多く製作された『13日の金曜日』などのスラッシャー・ムービーに大きな影響を与えた、とする説もあります。マジですか。
(2000年07月24日)