『BRUCE LEE in G.O.D 死亡的遊戯』。ブルース・リー大先生の遺作『死亡遊戯』には幻のフッテージが存在した!ということでそれらを可能な限り再編集して、生前リー先生が構想していたものに限り無く近い『死亡的遊戯』を再現してみよう、というセミ・ドキュメンタリー。
前半は撮影所で構想をこねこねするリー先生(演:ソックリさん)のドラマ。後半が40分以上に渡る塔での死闘シーン、という構成。前半の再現ドラマが後半の幻フッテージ場面を補完して、オリジナル版『死亡的遊戯』がどのような内容の映画であったのか判るようになっております。この再現シーンが蛇足っぽいなあという意見もあるようですが、ソックリさんの心のこもったドラゴン演技のお陰で「ああこの映画を作った人たちは本当にブルース・リーを心から愛しているのだなあ」とやさしい気持ちになれます。
肝心の新編集シーンですが、塔を登るのはブルース先生独りではなく3人グループだった!とか、例の黒い巨人が実は光に弱い設定だったとか、隠された設定がゾロゾロ出てきてマニア大泣きの逸品。この映画、塔に登りつつ敵を倒して最上階を目指すという画期的な設定が後世ファミコン等に多大すぎる影響を与えましたが、さらに3人組のパーティでというドラクエチックな設定が存在したとは!恐るべしブルース先生。惜しい人を亡くしたものです。南無。
(2001年02月25日)