ファイナルファンタジー

『ファイナルファンタジ−』。身銭を払って観る気は全くありませんでしたが、会社でタダ券をバラ撒いていたのでウッカリ観てしまいました。まず最初に言っておくと、CGはマジで凄い(っていうか全部CGですが)。こんなもん作っちゃってどうすんのアンタ、っていうぐらい凄い。人間の肌の感じ、仕種や動きがまだまだデジタル臭いものの、シーンによっては実写かと見まがうほどの精緻さ。これ、あと5年もしたら実写と見分けがつかなくなるんじゃ…とマジで思えてきます。のちのちにデジタル映像史なんてものが編まれるとしたら、確実にその名が刻まれるであろう金字塔。まあこれを作ったせいで某社の屋台骨が傾いたとか、ヒゲの監督の地位が風前のともしびとか、そういう野暮は言わずにおきましょう。


ことほど左様に映像は驚愕のシロモノですが、しかしストーリーがフォロー不可能なほどにスットコドッコイなので上映30分にしてもう帰りたい感が。8つの精神体がどうとかガイア理論がどうとか、凡人には到達できないスピリチュアルな理論がはびこっていてこれは幸福の●学の映画かと悩みます。劇中「ガイア理論?フン」と鼻でせせら笑う悪の将軍が出てきていいぞいいぞー!とか思いますがこの将軍が比類なきウッカリくんで、お茶目なウッカリからタダでさえ少ない地球の人口をさらに激減させたあげくウッカリ自爆、という宇宙規模の八兵衛ぶりで劇場には脱力のオーラが充満していました。


観たあと、「やっぱ、映画は脚本だよな…」とスゲエありきたりな台詞を口走らせてしまう一本。ただし、映像は一見の価値あり。「この映像のために百ウン十億円が…」と思いながら観ればちょっとリッチな気分になれるかも知れません。


(2001年09月24日)
ファイナルファンタジー
Final Fantasy: The Spirits Within
2001年 アメリカ/日本
監督:坂口博信
出演:ミン・ナ アレック・ボールドウィン ジェームズ・ウッズ