ブレインデッド

以前から各方面より推奨のお言葉を頂いていた『ブレインデッド』。いやーこれはマジで凄い。愉快な肉体破壊。最後は映画自体が激しい屠殺まつりと化してしまうなか、ピリリとエスプリの効いた人体損壊の場面がコレデモカコレデモカと椀子そばのように繰り広げられ、H.G.ルイスの頃より続くスプラッタ映画の歴史についに止めをさしてしまった感があります。


初めのほうは、何となく香る貧乏テイストに「しょーがねーなー」とか思って観てましたがね。途中からギャグの切れ味が暴騰。爆笑が止まらない事態に発展します。


しかし観終わって一番おかしかったのは、映画の始まる前に、はためくニュージーランド国旗とどこかの王室のやんごとなき方の映像が挿入されている点。これって日本の場合で言えば、『発狂する唇』の冒頭に日の丸と天皇陛下の映像が入ってるようなもんですからね。ああ、かの地ではそういうのもアリなんですか、と遠い目になりました。


(2000年04月26日)
ブレインデッド
Braindead
1992年 ニュージーランド
監督:ピーター・ジャクソン
出演:ティモシー・バルム ダイアナ・ペニャルヴァー エリザベス・ムーディ