ハーシェル・ゴードン・ルイスという監督さんの『血の祝祭日』というのを観ました。国内でビデオが発売されてたのが奇跡のようです。
このH・G・ルイスという人はスプラッター映画のオリジネイターの一人とされてまして、元祖スプラッタ親父というか、スプラッタの父というか、スプラッタの始祖鳥というか、まあホラー映画史に名を残す仕事をした人、と言われている訳です。
というと何やらヒッチコック並みに高尚そうな気がしてきますが、実際の作品を観るとこれが大変な事態になっていました。これは…猛烈にヒドイ。『シベ超』も『死霊の盆踊り』も『ジャイアントスパイダー大襲来』も、コレに比べたら全然キチンとしています!うまい表現が見つかりませんが、商業映画のクオリティにおける絶対零度に限り無く近付いた作品、といっても全く過言じゃありません。
少なくとも、わたくしがこれまで観てきた数々の映画の中でも最凶のトンチキさを誇る映画、とほがらかな笑顔で断言できます。これはいずれ微に入り細に入り紹介したいと思う次第。いやー世の中下には下があるもんだよ…。わたくしもまだまだヒヨッコだな…とワケも無く思わされる壮絶な映画でした。H・G・ルイス、要チェックです。
(2000年05月23日)