『アメリ』。観た後にホンワカしてしまうよい映画でしたね。最近こういう寓話っぽい映画をえらく心地よがる自分がいて「オイラそんなに心がすさんでますか」と思ったり思わなかったり。
まあそれはそれとして、とてもキュートな映画でした。アメリ役のオドレイ・トトゥの魅力がこのキュートさにかなり貢献してますが、それ以上に映画のなかに描かれるさまざまなプチ幸せがどれもこれも微笑ましくてあらカワイイ!そのプチ幸せをもたらすアメリの悪戯が、度をこすとかなりヤバい感じで観ててハラハラしますが、そこは観客が引いてしまうギリギリのところで抑制されててバランス取れてます。
しかし、描写のはしばしにおフランスっぽいエスプリを感じつつも、話の根っこのところにかなり濃厚な少女マンガ風味を感じたのは気のせいでしょうか。監督のジャン・ジュネって実は「りぼん」「別マ」とかの濃い読者だったりしないのか、とか。そもそもジャン・ジュネって名前からして怪しい。何となく竹宮恵子の世界を思い出さなくもないですが、まあ監督本人は見た目何の言い逃れもできない素オヤジなのでそれ以上の妄想は虚無と言えます。
あとアレだ、アメリは大きな眼がくりくり動いて可愛いなあとか思いましたけど、一番かわいいのは眼じゃなくて刈り上げたウナジの短いチョロッとした毛じゃないのかと。こう感じた男子はきっとたくさんいることじゃろうて、とか思いましたが今のところ賛同者ナシで寒いです。
(2002年04月27日)