えーっと同居人が思いがけず借りてきたDVD『少林寺三十六房』を観ました。親の仇討ちに燃えるリュー・チャーフィーが武術を身につけるべく少林寺に入門。三十五ある房をひとつひとつクリアしてゆくわけですが、それぞれの房がものすごく男塾ライクでジャンプ世代代表としては異様にピンとくるものがありたいへん愉快。池に浮かんだ丸太を渡らないと飯が食えない房、先っぽにオモリがついた長い竿で鐘をたたいて手首を鍛える房、砂袋を頭突きして進み、脳震盪でラリラリになったところで火のついた線香を香炉に刺す房、などなどお笑いウルトラクイズのような罰ゲームテイストが炸裂しております。これで民名書房による解説がつけば完璧。いや何がどう完璧なのか判りませんがとにかく完璧。それを地道にいっこいっこクリアしてついに少林寺の頂点に立ったリュー・チャーフィー師匠は少林寺の武術をライトユーザーのみなさまにも広めるべく三十六番目の房を開店するのであった…という吉野家店長繁盛記のような出世物語（嘘）。個人的にはリュー・チャーフィーのＰＬ法に触れそうなとんがり頭がいつ凶器と化すのか気になってスリル満点でした。


しかしこのDVD、昔の香港映画のくせに画質が異様に良くて、キズだらけかつタテ長くゆがんだ画面をテレビで浴びるように観てきた世代のものとしてはミョーな居心地の悪さがあります。せっかくテレビ放映当時の吹き替え版まで収録してあるんですからせめてタイトルバックだけでもタテ長版を！そしてフィルムのはじっこに毛とか挟まってチリチリ動いてると完璧。とにかく完璧。


（2004年06月03日）